Atari Lynxを持ってる人に未だかつて遭遇したことがない。というか、こんなモノがあったなんて最近知った。
今までそこそこの数の古くてニッチなゲーム機を紹介してきたが、今回はその中でもずば抜けて知名度が低く、稀少度の高いAtari「Lynx」を紹介したいと思う。
そもそもLYNX以前にAtariってどこやねん!って方も多いだろうが、筆者もほんの数日前まではその一員だったので、安心して以下の紹介記事を見ていっていただきたい。
Atari 「Lynx」 要約
〇Atari「Lynx」は、アタリコープ社が1989年に発売した携帯ゲーム機で、日本での販売価格は29,800円となかなかに高価。
高価な理由はバックライト搭載の4,096色カラー液晶に、スプライトの拡大縮小回転のハードウェア処理、通信ケーブルを用いた8人同時参加プレーをサポートするなど、当時の携帯ゲーム機としては驚異的な性能を持っていたことだろう。
Atari 「Lynx」の特徴
コントローラー
コントローラーのボタン配置は上下対称で、A/Bボタンが本体上下2つずつ付いているのが特徴。
他に、画面の左にONボタン・OFFボタン、右にOPTION1ボタン・ポーズボタン・OPTION2ボタンが並んでおり、ポーズボタンとOPTION2ボタンの同時押しで画面を反転させる事が可能。
また、本体を上下逆に持つことにより、左利きのプレイヤーにも違和感なくプレイすることができるなど、ユニバーサルデザインを採用している。
一部に、縦持ちで遊ぶことを前提にしたゲームもあるとのこと。
ソフトウェア
ソフトウェアはPCエンジンのHuCARDの2/3くらいの大きさのカードROMソフトの形で供給された。
『ガントレット』や『ハードドライビン』等のアタリゲームズの業務用ゲーム移植作品や、Lynxの回転拡大縮小機能を生かした『ブルーライトニング』や『エレクトロ・コップ』、Epyx社の代表作『カリフォルニア・ゲームズ』等が発売された。
スペック
- 使用電源:専用ACアダプタ(DC9V)、または アルカリ単三乾電池6本(実動2~3時間)
- 消費電力:3.6W
- 外形寸法:270mm x 105mm x 40mm
- 重量:約700g(電池を含む)
- 画面サイズ:3.4インチ バックライト付きカラー液晶
- ヘッドホン端子:モノラル(LynxIIはステレオサポート)
- 通信機能:COMLYNX端子 双方向62500Bit/Sec 8台まで接続可能
- CPU:65C02(8bit-4MHz)
- グラフィックス処理の一部をカスタムCMOSチップ上で16ビット-16MHzで計算している。これはPCエンジンなどと同じ発想。
- メモリ:64KByte
- 画面解像度:160x102ドット
- 画面表示能力:4096色中16色同時発色[2]
- ハードウェアによるスプライト表示サポート
- 全画面ローテーション機能(90°/180°/270°)
- 回転拡大縮小機能
- サウンド:4音声モノラル(100KHz~5KHz)
- ソフト容量:最大2MB
1989年に発売されにも関わらず、この凄まじい程のスペック。
マニアックな人なら喉から手がでるほど欲しかったであろう「Lynx」
しかし、こういった時代に見合わないハイスペックなゲーム機は、ソフトウェアエンジニアですらついて行けないほどなので、結果的に日の目を見ずに消えていく運命なことが多い・・・。
【Atari.IO】
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