Appleとバンダイが共同開発したのに世界一売れなかったゲーム機「Pippin @」

やっぱり時代は後から着いてくる。時代をあまりにも早く先取しすぎてしまったかわいそうなゲームハード・・・

 

以前紹介したドリームキャストもそうだが、時折時代を先取しすぎてユーザーがついて行けないほど突飛なゲームハードが開発される。最近ではコストの関係上、あまり挑戦的なゲームハードは発売されていないが(Switchやwii Uなど、任天堂は結構やばいの作ってる)1990~2000年あたりは色んなメーカーが多種多様なゲームハードを発売していた。プレイステーションやNintendo 64のように大ヒットした製品もあれば、今回紹介する「Pippin @」のような世界一売れなかったゲームハードもあったのだ。

pipin@ 画像

 

〇若干ドリームキャストっぽい雰囲気を醸し出す「Pippin @」は、その性能もドリームキャストに類似しており、ダイヤルアップ接続インターネットに接続できる標準でモデムを初めて搭載したマルチメディアゲームハードだ。メディアはCD-ROMドライブを搭載。pippinOSというMac OS(7.5.x)と互換性を持っているOSが搭載されていて、Pippin@用ゲームの他にMacintosh用ゲームも遊べる仕様になっていた。

 

仕様、機能など

スペック

マルチメディアアーキテクチャ、Pippinに準じた設計になっている。

  • CPUPowerPC603 66MHz
  • RAM:6MB(最大13MBまで拡張可能・1MBはビデオ表示(VRAM)に使用)
  • CD-ROMドライブ:4倍速
  • 出力:VGA,NTSC,PAL
  • モデム:14,400bps
  • ROM:4MB
  • RAMスロット:1基
  • 拡張スロット:PCI準拠スロット、メモリー拡張スロット
  • インターフェイス:VGA出力、S映像出力、ビデオ出力、ステレオサウンド入出力(L/R)、プリンターポート、モデムポート(Geo Port)、ステレオPHONE端子、ADB端子
  • 映像サイズ:640×480ドット(最大3万2768色)
  • サウンド:16ビットステレオ入出力
  • サイズ:H89×W228×D257
  • 重さ:約3.5kg
特別ネットワークセット¥64,800(税別)
本体、付属コントローラー、専用モデム、Pippin用CD-ROMソフト4本
ピピン@アットマークセット¥49,800(税別)
本体、付属コントローラー、Pippin用CD-ROM(テレビワークス、PEASE)

 

サービス

  • インターネット接続サービス
バンダイ・デジタル・エンタテインメント運営の「アットマークチャネル」に入会すると、ピピンアットマークを使用してインターネット、各通信サービスの利用が可能。
基本料金:2,000円(但し、1月間に10時間以上利用した以降は1分毎に10円の超過料金が掛かる。また、最寄りのアクセスポイントまでの電話料金は別途必要)
キャプテンシステムへの接続も可能であった。

 

対応ソフト一覧

  • Racing Days for Pippin(レーシング)¥6,800
  • たまごっち CD-ROM Pippin/Macintosh版(育成シミュレーション)¥2,800
  • GUNDAM VIRTUAL MODELER LIGHT(デジタルホビー)¥5,800
  • GUNDAM TACTICS MOBILITY FLEET0079(シミュレーション)¥5,800
  • GUNDAM 0079 THE WAR FOR EARTH(シミュレーション)¥8,800
  • 機動戦士ガンダム 第13独立部隊 ホワイトベース(シミュレーション)¥8,800
  • SDガンダム外伝(カードバトルゲーム)¥6,800
  • ジオン軍ミリタリーファイル(デジタルホビー)¥6,800
  • SDガンダム ウォーズ(シミュレーション)¥6,800
  • 森高千里CD-ROM 渡良瀬橋(音楽)¥4,800
  • EGWORD PURE for Pippin(実用)¥7,800
  • Tunin’Glue(音楽)¥5,800
  • アニメデザイナードラゴンボールZ(エンタテインメント)¥5,800
  • Victorian Park(エンタテインメント)¥5,800
  • AI将棋(エンタテインメント)¥5,800
  • ごきげんママのおまかせダイアリー(実用)¥5,800
  • SeesawC1(エデュテインメント)¥3,800
  • LULU(エンタテインメント)¥4,800
  • アンパンマンとあそぼう!1(エンタテイメント)¥5,800
  • アンパンマンとあそぼう!2(エンタテイメント)¥5,800
  • アンパンマンのあいうえお~ん(エンタテイメント)¥5,800
  • ウルトラマン デジタルボードゲーム
  • ウルトラマンクイズ王(キング)

ほか

その他 Pippin@トリビア

  • 名前の「ピピン」は林檎の一品種。
  • 日本では、発売当時”@”(アットマーク)のなじみが薄く、ピピンアットマークで@の読み方を知ったという人もいた。
  • 当時のバンダイ社長の山科誠は本製品への思い入れが深く、後に携帯型ゲームワンダースワンが発表されると、「ワンダースワンはピピンアットマークの後継機」と言ったという。もちろん、両者に互換性は全くない。強いて共通点をあげるなら、ワンダースワンもオプションでインターネットへの接続が可能な仕様であったことである。
  • 発売当時、漫画雑誌『月刊少年ギャグ王』にて大々的な販売告知キャンペーンがおこなわれた。ただし誌面での紹介を担当した漫画家タイジャンホクトは「絵は(PCやピピンアットマークのソフトを使わず)紙に描くし」等と存在価値を否定している。
  • アップルの代表的な失敗例としてニュートンと共にピピンアットマークの名前が取り上げられることがあるが、アップル自体がゲーム開発やネットワークのインフラ提供、バンダイDEの販売戦略などに関わっていたわけではない。
  • ピピンアットマークに提供されたQuickTimeの一部の機能はQuickTimeがHyperCardとの統合を計画していた時代に拡張されたインタラクティブ機能の流用である[要出典]

 

時代の先取は大切だが、あまりにも先を行きすぎていると、そのモノに対してユーザーがついて行けないという現象が発生する。当時はインターネットがなんなのかすらわからない人が多かった時代だったので、「Pippin @」の凄さを実感できるユーザーが極端に少なかったのだろう。

 


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